お待ちかね、たこ焼きキャンプ同窓会。今年もやりました!
夏にキャンプで出会った子どもたちとスタッフ&ボランティアが、今度は年末に福島で家族ぐるみで再会しようという、2011年以来毎年恒例の企画です。
今年は11月30日~12月1日、初めて いわき市でおこないました。
以前から、いわき在住の親御さんより「同窓会をぜひ、いわきで」という声があり、とうとう実現した形です。
幹事役のお父さん、お母さんには、ほんとうにさまざまに尽力していただきました。
さて、11月30日。
早朝に関西を出発したスタッフ&ボランティア5名が、いわき市の湯本温泉駅に到着!

駅には、いわき在住のくりちゃんが出迎えに。
とよみさんと、うれしい再会です。

いわきといえば「スパリゾート ハワイアンズ」。
映画「フラガール」で有名になり、東日本大震災での被災からよみがえったことでも知られています。
今年の同窓会は、このハワイアンズにみんなが集まってスタートです。
続々と親子が集まってきました。
「ひさしぶり!」

しばらくぶりの子は、すっかり背が伸びて…誰かのお兄ちゃんかと思ったよ!

お母さんたちとも、うれしい再会です。

夏のキャンプ以来でも、あっという間に笑顔の子どもたち。

ハワイアンズ前で記念撮影!

マスターからの説明を受けて、いよいよ中へ。
この日はすばらしい青空でした。

ハワイアンズといえば、フラガールさんたちのショー。
鍛え抜かれた美しいダンスにうっとりです!

子どもたちはさっそくプールへ!


迷ってしまうくらい広くて、たくさんの種類のプールがあります。


弟くんも、お母さんと楽しんでます!

流れるプール。「たのしい~♪」

スライダーも3種類もあります!


めいっぱいあそびまくる子どもたち!

見守り&撮影隊。
親御さんたちは、おつかれさまでした!

ハワイアンズをあとに、一行は今夜の宿泊場所、湯本温泉「古滝屋」さんへ。
たこ焼きキャンプをずっと応援してくださっている、里見喜生さん経営の老舗旅館です。
「古滝屋」さんの大広間で、晩ごはん。
マスターの背中に羽がはえている…さらに飛翔するのでしょう!?
なにはともあれ、乾杯していただきます!


小さな妹ちゃんも、パクパクいただいてます!

子どもたちが食事を終えたあと、親御さんたちの懇談会。

当主の里見喜生さんも、わざわざごあいさつに来てくださいました。

さて、自慢の温泉にゆっくりつかったあとは、子どもたちは部屋で大あそび。
そして、大人はお楽しみの二次会へ。
「うわさの二次会を楽しみにして来ました!」という親御さんもいて、その中身はさてさて…
あら、小さなお客さまも。

マスターも、お父さんたちと話がはずんでいるようです。

こちらも恒例、子どもたちが宴会をのぞきに来ます。
なに話してるの?
おいしそうなものがある~♪

お母さんたちも、地元のフェスの話題などで大いに盛り上がってます!

二次会の最後には、お母さんたちからある提案が。
来年には10回目を迎えるたこキャンに、これまでの足跡を何かの形にしてプレゼントしたいとのこと。
その思いがほんとうにうれしいです!…楽しみです!!

二次会にも里見さんがまた来てくださり、深夜までボランティアさんや親御さんと語り合っておられました。お忙しいところ、ほんとうにありがとうございました。

さて、一夜あけて12月1日。
男の子たちはひさびさのゲームざんまいの夜(何時まで!?)を過ごしたようですよ。
目覚めても布団でこの真剣なまなざし!
ゲームを持参しない夏のキャンプ中とは、また違う姿です。

女の子たちはコンビニへ買い物に行き、好きなものをゲット。
こんな何げないことも、一緒にやると楽しいんだよね。

お兄ちゃんお姉ちゃんばかりの中で、たいくつしなかったかな?
大人は可愛さに癒されてましたよ~

古滝屋さんのお庭。
紅葉がきれいでした。

ロビーは文化と情報の拠点。
さまざまな資料や書籍が置かれていて、お母さんたちも熱心に見ていました。

古滝屋さんから子どもたちにお土産までいただき、いよいよ宿を出発する時間に。
みんな楽しかったかな?
こうして再会できたことに、心から感謝です!

クリスマスツリーの前で。
赤いタコのぬいぐるみは、夏のキャンプのおでかけで買ったもの。
大事に同窓会に持ってきてくれたんだね!

このあとは、オプションツアーに行く親子と、帰宅する親子、そして古滝屋さん主催のスタディツアーに参加するスタッフ&ボランティアに分かれていきます。

とよみさんとのお別れ。
名残り惜しい女の子たち。思わずまた涙が…

ここでお別れの子は、元気でな~
またきっと会おう!

オプションツアーで いわきの水族館・アクアマリンへ行った子たち。
最後まで楽しんだようです!


震災時には大きな被害を受けたアクアマリン。
2012年の同窓会で訪れたときは、まだやっと修復・再開したところだったのを思い出します。
今は、さらに充実した展示内容になっていて、子どもたちも熱心に見て回っていました。

静かな いわきの海を背景に。

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一方、スタッフ&ボランティアが向かった被災地スタディツアー。
ふたば地域サポートセンター「ふたすけ」鈴木亮さんのガイドで、いわきから富岡町周辺の現在の姿を見せていただきました。
向かったのは、原発事故後の対応拠点となった楢葉町の「J ヴィレッジ」。
今年の5月、元のサッカートレーニング施設としてリニューアルオープンしたそうです。

最新設備の整った大きくきれいな建物で、その向こうには広いサッカー場が広がっています。
原発事故後はグリーンの上に鉄板が敷きつめられて車両が置かれ、3,000人の作業員が出入りする拠点基地となっていたとのこと。
来年開催される東京オリンピックでは、このJ ヴィレッジが聖火ランナーの出発点になるという話も聞きました。

車の中から見た、廃棄物処理施設。

鈴木さんの説明では、これは「減容化施設」といわれるもので、放射性物質に汚染された廃棄物を埋め立てる前に焼却し、かさを減らすための工場だそうです。
焼却後、汚染の少ない部分はコンクリートに混ぜて全国で使用されると聞き、驚きました。汚染度の高い部分が固めて埋められるとのことです。

その埋め立てをする「特定廃棄物埋立処分場」についての説明施設、「リプルンふくしま」。

係の方が、楢葉町と富岡町の間に作られた処分場にどのように汚染廃棄物が埋め立てられるかなどを、展示に即して説明してくれました。

富岡町に入りました。
鈴木さんが育てている綿花や唐辛子を見せていただきに、市民農園へ。
綿花を富岡町の特産物にしようという活動をしている方があり、経営として軌道にのせられたらというお話も聞きました。
生まれてはじめて、綿花を少しだけ収穫させていただきました。

2年前に再建された富岡駅。
津波で駅舎も流され、元の場所から少し離れたところに建てられました。
今は富岡駅の北に向かい、常磐線の全面開通を目指して線路の工事が進んでいます。
こちらで、鈴木さんのお連れ合いと可愛い赤ちゃんにもお目にかかりました。
ご一家は、この9月に関東から富岡町へ移住してこられたそうです。

浜に降りると、新たに巨大な防潮堤が作られていました。
向こうに見えるのが、福島第二原子力発電所。
すでに廃炉は決まり、いずれはこの鉄塔も撤去されます。

富岡町の「東京電力 廃炉資料館」。
ここは、原発事故までは東京電力の「エネルギー館」という名称で、おもに原子力発電所の安全性をPRするための施設として、地元ではおなじみの場所でした。
その同じ建物の中をリニューアルして「廃炉資料館」が作られていることには、何ともいえない思いがしました。

富岡町の夜の森地区へ近づいていくと、道路沿いは帰還困難区域の柵の中。
柵のむこうには、この8年半の歳月で廃屋化した民家や大型店舗が延々と並んでいます。

夜の森の有名な桜並木。
今は通行はできるようになりました。
封鎖されている地域に囲まれながら、桜の枝の先にはもう春の準備のような、かすかなふくらみが見えていました。

スタディツアーをガイドしてくださった鈴木亮さん、広く深い知識に基づく丁寧な解説をほんとうにありがとうございました。
初めて被災地を訪れたボランティアさんからは、やはり現地に行って初めて感じられること、わかることがあるのを実感したという声が聞かれました。
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こうして無事終了した、2019年の たこ焼きキャンプ同窓会。
準備や進行にたずさわったすべての方々、ほんとうにありがとうございました。
お世話になった古滝屋さんの里見喜生さん、従業員のみなさんにも心から感謝申し上げます。
ゆるやかにつながっていく心を大切に、また新しい年に向かっていきたいと思います。